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アップルの売上高と純利益の推移

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iPhoneで有名なアメリカのアップル社は、2017年現在、株式時価総額は世界一で9000億ドル(およそ100兆円)を突破しました。今でこそアップル社は、世界最大の企業に成長していますが、ITバブル最盛だった1990年代後半には、巨額の赤字を計上して「倒産するのでは?」という口コミも広まったほどでした。

下記で記す表とグラフは、アップル社の売上高および純利益の長期推移です。

アップルの売上高と純利益推移グラフ

アップルの売上高と純利益の長期推移
売上高 純利益
1990年 56億ドル 5億ドル
1991 63 3
1992 71 5
1993 80 1
1994 92 3
1995 111 4
1996 98 -8
1997 71 -10
1998 59 3
1999 61 6
2000 80 8
2001 54 -0
2002 57 1
2003 62 1
2004 83 3
2005 139 13
2006 193 20
2007 240 35
2008 325 48
2009 429 82
2010 652 140
2011 1082 259
2012 1565 417
2013 1709 370
2014 1828 395
2015 2337 534
2016 2156 457

※売上高と純利益は1億ドル未満を四捨五入。数値出典はWikipedia

アップル社(旧アップルコンピュータ)の創業は1976年の事で、当時はApple Iというパソコンを販売するメーカーでした。その後、素人でも直感的に操作できるGUI(グラフィカルユーザインタフェース)で使い勝手を向上させたMacintoshを開発し、アップルは世界を代表するパソコンメーカーとして業績を伸ばしていきました(※注1)。しかし1984年にアップルの経営は悪化し、翌年には責任を取らされる形で創業者=スティーブ・ジョブズ氏が解任される「お家騒動」に発展しました。

そして90年代に入ると、ライバル=マイクロソフトのWindowsがパソコン業界で勢力を拡大した事で、アップルの経営状態はますます悪化し、1996〜97年には連続して最終赤字を記録するなど、倒産の危機すら囁かれるほどでした。

※注1;GUIはWindowsにも採用・・・というよりビル・ゲイツに「パクられ」る事になります。ライバルであり盟友だったジョブズとゲイツが、一時絶縁状態に陥ったのも、この事が一因でした。

窮地に陥ったアップルは、ジョブズ氏を非常勤顧問として呼び戻す羽目になったのです。ジョブズはまず1998年に、Macintoshシリーズの新モデルとしてiMacを発表。丸みを帯びたキャッチーなデザインや、半透明でスタイリッシュなカラーが多くのユーザーの心を掴み、アップルコンピュータ復活への第一歩としては上々でした。

2001年には、大容量のハードディスクを内蔵した携帯音楽プレイヤー、iPodを発売しました。当時の音楽業界では、ネットの普及に伴う違法ダウンロードが蔓延していた事が大きな問題となっていました。ジョブズ氏は、iPod用の音楽(iTunes)を、一曲99セント均一という格安で販売する方針を打ち出し、大成功を収めました。

違法に配信の楽曲は音質が悪い場合が多く、ダウンロードに時間が掛かり、何よりユーザーは違法行為の後ろめたさを抱えています。ジョブズはiTunesで、高音質な楽曲を低価格かつ手軽に購入出来る環境を整えた事で、これまで音楽を違法コピーしていた人達を正規ユーザーとして取り込む事に成功し、後の躍進に繋がる布石となりました。

確かに「iPod(iTunes)による価格破壊が音楽CDを絶滅させた!」との業界の恨み節もありますが、どうせ違法ダウンロードで音楽CDの文化は壊滅する運命にあったのですから、むしろジョブズは音楽業界の救世主だと評価する口コミもあります。

iPhone発売〜そしてジョブズは伝説に・・・

そして、アップル躍進の最大の要因となったのが、2007年に発売された携帯電話=iPhoneです。iPhoneはこれまでの携帯電話とは一線を画し、電話・iPod・パソコンの三つを合わせた機能を備えるものでした。携帯電話のようなナンバープッシュ用のボタンはなく、直感的なタッチスクリーンでの操作体系になっている点も特徴です。現在、世の中の携帯電話はスマホが主流になっていますが、その先駆けとなったのがこのiPhoneです。

iPhoneは爆発的な販売数を記録し、アップルの業績を大きく押し上げました。iPhone発売後、アップルの売上高は毎年30〜50%増加するという、売上1兆円超の成熟企業とは思えない驚異的な伸びを見せ始めました。

2010年にはタブレットパソコンのiPadを発売。iPhoneでボタンを排除したように、iPadにも物理的なキーボードはなく、操作は全てタッチスクリーンで行います。スマホ以上・パソコン未満という中途半端な存在から、当初は「これは売れないだろう」と揶揄する口コミも多かったです。しかし、持ち運びできる汎用コンピュータということで、医療現場や学校の授業などで取り入れられたり、法人の営業や店舗での商品説明に用いられるなど、様々な用途て使用され、タブレットという新しいジャンルを開拓しました。

このように、スティーブ・ジョブズ復帰後は数々のヒット商品を生み出してきた事で、アップルの業績は大きく伸び、2016年の業績は売上高2156億ドル(約23兆円)、純利益457億ドル(約5兆円)となっています。単純な売上高では、世界一の小売業社=ウォルマートや、世界最大のエネルギー企業・サウジアラムコなど、更に巨大な企業はありますが、純利益ではアップルがダントツで世界一です。

日本のトヨタ自動車も売上高20兆円規模とアップルと同等ですが、純利益は2兆円程度です。これはトヨタが低収益な訳ではなく、20%を越える利益率を誇るアップルが異常なのです。

アップルの売上高推移まとめ
・アップルの好業績は2000年代中盤以降で、90年代には大赤字だった
・iPodは違法ダウンロードを激減させ、音楽業界も激変させた
・iPhoneの登場で、携帯電話のスマホ化が進んだ

しかし、ジョブズ氏が2011年に他界した後、アップルは斬新な製品を生み出せていません。高収益の原動力は、iPhoneがボッタクリ価格でも売れ続けている事ですが、中国のファーウェイなど高性能で価格も安いライバル製品も増えてきています。iPhoneは毎年バージョンアップされても目新しさが何もなく、腕時計型端末「Apple Watch」も売上は伸び悩んでいます。

むしろ「ジョブズの死後6年も売上が伸び続けているだけでも十分に大成功だ」という専門家の口コミも多いほどです。毎年のように「今年こそはダメ」「株価は暴落する」と揶揄され続けていますが、アップル社の快進撃は続くのかどうか見物ですね。

 
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