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実は打ち切りだった!?あの人気番組

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ルパン三世、ドラえもん、宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダム、ウルトラマン・・・これらのアニメや特撮番組は、日本人なら誰もが知っている大人気のテレビ番組です。しかし実は、ウルトラマン以外は全て不人気が原因で打ち切られた作品で、後に再評価されて人気が出たという経緯があります。以下の表は、上記5作品と同年代の主要アニメ・特撮作品の総話数の一覧です。

番組名 放送開始年 総話数
巨人の星 1968 182
サザエさん 1969 2400以上
タイガーマスク 1969 105
ルパン三世 1971 23
科学忍者隊ガッチャマン 1972 105
マジンガーZ 1972 92
ドラえもん(日テレ版 1973 26
宇宙戦艦ヤマト 1974 26
機動戦士ガンダム 1979 43
うる星やつら 1981 195
Dr.スランプアラレちゃん 1981 243
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ウルトラマン 1966 39
仮面ライダー 1971 98
秘密戦隊ゴレンジャー 1975 84

ご覧のように、ルパン三世や宇宙戦艦ヤマトなどの放送期間は極めて短いです。近年のアニメ・特撮は、最初から「1クール(3ヶ月)」とか「1年」などと放送期間が決められており、人気の有無で短縮や延長はされないのが通例です。一方で昭和中期のアニメ・特撮は、人気によって放送期間が頻繁に変えられる時代でした。

ルパン三世〜子供向きでは無かったため

1971年に放送がスタートしたルパン三世は、今ではコミカルなテイストを思い浮かべる人が多いでしょうが、実は当初は大人向けのハードボイルドな内容でした。これは、モンキーパンチ原作の漫画のイメージをそのまま踏襲したからです。

しかし、当時のアニメは子供向け作品ばかりであり、大人のアニメファンは極めて少なかったため、初回の視聴率は約6%と振るわず、以後も低迷が続きました。番組中盤からは対象年齢を下げるべく路線変更し、また宮崎駿らを新たにスタッフに招くなどのテコ入れを図ったものの、人気はほとんど上向く事はなく、23話で番組打ち切りとなりました。

ですが、その後何度も再放送が繰り返された結果(不人気で放映権料が安かったため)、徐々に人気が高まり、1977年には第2シリーズの放送がスタートしました。この第2シリーズは、現在まで続くコミカルテイストのルパンの始まりであり、幅広い年齢層に受け入れられた事で爆発的なヒットを記録しました。ちなみに、かの有名なルパン三世のテーマ曲も、第2シリーズで生まれたものです。

ドラえもん〜日テレ版は声優で大失敗

ドラえもんは、1979年から2017年現在まで、テレビ朝日で放送が続いている長寿番組です。しかし、それ以前の1973年に、日本テレビで半年間だけドラえもんが放送されていた事を知る人は少ないでしょう。ドラえもんといえば、大山のぶ代女史の声が印象的ですが、日テレ版のドラえもんでは、後にバカボンのパパ役などで活躍する富田耕生が演じていました。ドラえもんの声がおじさんというのは違和感がありますが、スタッフとしてはドラえもんを世話好きなおじさんというイメージで制作していたという事です。

ですが、この声では子供達にウケなかったため、13話からは後にドラゴンボールの孫悟空役を演じる事になる野沢雅子が担当しました。それでも視聴率が改善には至らず、最高視聴率は9.1%、平均視聴率は6.6%に止まり、日テレ版ドラえもんの放送は26話で終了する事になりました。

厳密には、日テレ版ドラえもんは最初から半年間の契約だったという話もあるので、これを打ち切りというのは語弊があるかもしれません。しかし理由はどうあれ、ドラえもんという日本を代表する偉大なアニメが、最初はわずか半年で終了したという事実は驚きですね。ちなみに、日テレ版ドラえもんはフィルムがほとんど現存しておらず、今ではもう見る事が出来ない貴重な作品となっています。

その後、藤子不二雄原作の漫画が人気となったタイミングで、テレビ朝日が再度アニメ化を決定。そこで採用された大山のぶ代の声がはまり役となった後押しもあり、爆発的な人気となったのです。ちなみにテレ朝版ドラえもんの最高視聴率は31.2%を記録しています。

宇宙戦艦ヤマト〜裏番組ハイジに敵わず・・・

番組名 放送開始年 総話数
科学忍者隊ガッチャマン 1972 105
マジンガーZ 1972 92
宇宙戦艦ヤマト 1974 26

1974年に放送がスタートした、宇宙戦艦ヤマト。当初は39話予定だったものの、平均視聴率は約6.0%と不振だったため、26話で打ち切られました。視聴率が振るわなかった理由としては、裏番組のアルプスの少女ハイジに敵わなかったという口コミが定説です。

ヤマトのストーリーは、放射能に汚染された地球を救うべく、14万8000光年離れたイスカンダル星まで、放射能除去装置のコスモクリーナーDを受け取りに行くという内容です。イスカンダルに到着するまで25話かかったものの、地球への帰還はわずか1話で済んでおり、その急激な展開が打ち切りである事実を感じさせます。

その後再放送で注目度が高まり、テレビアニメを再編集した劇場映画が公開された事で人気が沸騰。1978年には続編となる宇宙戦艦ヤマト2が、1980年には3が放送されています。また、2013年には初代のリメイク作である宇宙戦艦ヤマト2199も制作されました。ただし、これらはどれも半年間の放送(打ち切りではない)となっています。

機動戦士ガンダム〜子供にはストーリーが難解すぎた

番組名 放送開始年 総話数
機動戦士ガンダム 1979 43
うる星やつら 1981 195
Dr.スランプアラレちゃん 1981 243

1979年に放送された機動戦士ガンダムも、全52話の予定が43話で打ち切りになっています。子供には難解なストーリーで平均視聴率が5.3%と低迷した事、また関連玩具も売り上げが振るわなかった事が理由とされています。ですが番組終了直前から、中高生にまで口コミで人気が広まり出し、徐々に風向きが変わりました。ちなみに主人公のアムロ・レイは最終回で死ぬ予定もありましたが(バッドエンドは監督=富野由悠季の定番)、続編展開の可能性を残すために生き延びたという逸話も残っています。

そして番組終了後に、ガンダムのプラモデル、通称ガンプラが社会現象的なヒットを記録した事で、ガンダムへの注目度は大きく高まりました。また、何度も再放送された事で本格的に人気に火が付き、3回目の再放送での平均視聴率は19.4%にも上昇しました。こうしてガンダム人気が高まった事で、Zガンダムをはじめとする続編が作られるようになったのです。

ガンダムシリーズは現在でも高い人気を維持しており、玩具販売メーカーのバンダイの2016年度決算によると、ガンダム関連商品の売り上げは743億円との事です(関連ページ;ガンダム関連商品の市場規模推移)。これは、ドラゴンボールや仮面ライダーなどを凌ぐ、バンダイのキャラクター別売り上げでトップの数字です。

人気は高かったのに打ち切りになったウルトラマン

ウルトラマンは、1966年に放送がスタートした、円谷プロ制作の巨大特撮ヒーロー番組です。ウルトラマンは上記の打ち切り作品達とは異なり、放送当初から爆発的な人気で、平均視聴率は36.8%・最高視聴率42.8%を記録したお化け番組です。しかし、1年の放送予定だった番組が、39話で打ち切りとなっています。

ウルトラマンが1年持たずに打ち切りとなった最大の理由が、特撮映像の制作が難航した事です。巨大なヒーローがミニチュアセット上で戦う特撮番組は、ウルトラマン以前にほとんど前例がなく、撮影のノウハウが不足していました。しかも、ウルトラマンの前番組であるウルトラQは白黒放送だったのに対し、ウルトラマンは海外展開を踏まえてカラーで放送する事になったのも、制作進行が遅れた理由の一つです。カラーフィルムでは、怪獣の色彩や照明について入念なチェックが必要になるため、白黒よりも時間が掛かるのです。

そもそもスケジュールが大幅に遅れ、第一話のフィルムが放送日までに間に合わなかったという、驚くべき事実もあります。そこで放送局のTBSは、本来第一話が放送されるはずだった7月10日に「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」という特番を放送します。これは、その前日7月9日に行われたイベントの中継録画、および撮影済みの番組ハイライトシーンを合わせた、いわば間に合わせの番組です。この特番で1週稼いだ事で、翌週7月17日には何とか第一話のフィルムが間に合い、ギリギリで番組スタートに漕ぎ着けたのです。

しかし、放送がスタートしてからもスケジュールの遅れは取り戻せませんでした。撮影班を複数に分けて同時進行する等の対応も行ったものの、根本的な問題解消には至らず、ついに予算やスケジュールが限界に達したため、円谷プロ自らが39話での番組終了を決めたのでした。平均視聴率36.8%の超人気番組が打ち切りになるという、空前絶後の事例です。

なお、ウルトラマンは番組自体の人気は高かったため、円谷プロはその後に制作現場の状況を見直し、セブンやタロウといった続編が作られる事になりました。2017年7月からは、最新作ウルトラマンジードの放送が予定されています。

実は打ち切りだった!?あの人気番組
・ルパン三世や機動戦士ガンダムは低視聴率で番組が打ち切られている
・ドラえもんは最初、日テレで放映されていたが不人気だった
・ウルトラマンは人気は高かったが打ち切られた珍しい事例

このように、日本を代表するアニメ・特撮番組が、実は初回放送で打ち切り作品だったという事例もあるのです。ゴッホや宮沢賢治のように、芸術作品には作者の死後に評価されるようになった事例は多数あります。世の中には多くのアニメ・特撮作品がありますが、現時点ではまだ不人気の作品でも、ルパンやガンダムのように、数年後に爆発的なヒットとなる可能性はゼロではないのかもしれません。

 
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