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ゲームセンターの店舗数と売上(市場規模)推移

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日本で最初にゲームセンター人気に火が点いたのは、1978年の「スペースインベーダー(タイトー)」です。スペースインベーダーはシューティングゲームの草分け的な存在であり、筐体はゲームセンターだけでなく、駄菓子屋の店頭、ホテルの待合室、喫茶店など、様々な場所に設置され、大きな社会現象となりました。そのあまりの人気ぶりから、全国で100円硬貨が不足し、日銀が急遽100円硬貨を増産した(市場に流通させた)というエピソードもあります。

その後のゲームセンターでは、ナムコの「パックマン」、カプコンの「ストリートファイター2」、コナミの「ダンスダンスレボリューション」など、時代毎に数多くのヒット作が生まれた事で、市場は拡大しました。しかし近年はヒット作に乏しく、市場は低迷が続いています。以下のグラフは、日本のゲームセンターの数と市場規模の推移を表したものです。

ゲームセンターの数と売上の推移

※データ出典;情報メディア白書2017。店舗数には、デパートの屋上のゲームコーナーなど、ゲーム以外を取り扱う兼業店も含む。

ゲームセンターの数、そして市場規模は共に減少しています。2001年には、日本のゲームセンターは12742店舗ありましたが、2015年には4856店舗と、半分以下にまで激減しています。市場規模(店舗の売上)は、2001年(5903億円)〜2006年(7029億円)は上昇を続けていたものの、以後は減少に転じ、2015年は4327億円にまで落ち込んでいます。

ゲームセンターの市場規模が縮小している理由の一つが、家庭用ゲーム機の発展です。かつての家庭用ゲーム機は性能が低く、ゲームセンターのゲームを完全移植する事は困難でした。しかし、2006年にソニーがプレステ3を発売した頃から性能が格段に上がり、家庭用ゲーム機はゲームセンターとほぼ同等のグラフィック表現が可能になりました。

また、家庭用ゲーム機にはインターネット接続機能が搭載されるようになり、世界中の人と対戦や協力プレイが出来るようになったのです。こうした事情から、ゲームセンターで遊ぶ事のメリットがほぼ無くなり、市場規模の縮小に繋がったと言えます。

そのため、近年のゲームセンターでは「ドラゴンボールヒーローズ」などのトレーディングカードを用いたゲームや、「機動戦士ガンダム 戦場の絆」のような作中のコックピットを模した大型筐体の作品など、ゲームセンターならではの要素を持ったタイトルが主流となっています。

電子マネーで「1プレー=100円」の呪縛から逃れられるか?

他に、ゲームセンターの市場規模が縮小している理由としては、料金設定の難しさが挙げられます。近年、ゲームグラフィック性能の向上や容量の増大に伴って開発費が高騰、店舗の仕入れ価格も大幅な増加傾向にあります。にも関わらず、ゲームセンターの1回のプレイ料金は、一部のゲームを除き100円のままです。これは、1978年にスペースインベーダーが稼動した頃からおよそ40年間変わっていません。

ゲームセンターのゲームは、100円硬貨1枚で1回遊べるというお手軽さが重要であり、ジュースの自動販売機のように120円や150円といった半端な料金設定にする事は困難です。というのは、タイトーが2009年に自社のゲームセンターのプレイ料金を120円にする(100円硬貨1枚と10円硬貨2枚を投入)試験運用を行いましたが、客からの評判が極めて悪く、企画倒れに終わった経験があるからです。このように、100円の呪縛から逃れられない事が、ゲームセンターの経営を苦しめているのです。

とはいえ、最近のゲームセンターではSuicaやPASMOなどの電子マネーによる支払いに対応した店舗も増えています。電子マネーならば1円単位での料金設定が可能ですし、客が両替で何枚も硬貨を用意する煩わしさも、店側が大量の小銭を管理するコストも不要です。今後ゲームセンターが生き残っていくには、電子マネーによる決算を一般化させていけるのかが、大きなポイントになるでしょう。

ゲームセンターの数と売上(市場規模)推移まとめ
・ゲームセンターの数や売上高は年々減少している
・家庭用ゲーム機の進化で、ゲームセンターの魅力が失われた
・電子マネーでプレー料金を100円以上に値上げ出来るか?

ところで、ゲームセンターの市場規模推移は、家庭用ゲーム市場と似ています(⇒日本のゲーム業界の市場規模と特徴)。家庭用ゲーム市場規模は、2002年は5014億円でしたが、その後は任天堂のDSやWiiのヒットにより、2007年には7114億円とピークを迎えました。しかし、その勢いは長くは続かず、スマホゲームの台頭などもあった事で、2015年の市場規模は3302億円と、ゲームセンターをも下回る推移になっています。

ゲームセンターでは、格闘ゲームやシューティングゲームなどのいわゆるビデオゲームの人気は低迷していますが、メダルゲームやUFOキャッチャー(クレーンゲーム)やプリクラなど、ビデオゲーム以外のコンテンツは売上が好調です。こうした多様なコンテンツのおかげで、家庭用ゲームほどは没落せずに済んでいるのです。

 
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