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スマホとガラケーの利用率の推移比較

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2007年に発売されたスマートフォン「iPhone」は、世界の携帯電話市場を一変させた革新的なデバイスでした。iPhoneが世界中で大ヒットした事から、サムスンのギャラクシーシリーズなど他者からも模倣品が乱発され、スマートフォンという新しい商品ジャンルが確立されるきっかけとなりました。

iPhoneの大ヒットで、1990年代には倒産の危機にあったアップル社は、2017年には株式時価総額が世界最大(約100兆円)になるまで急成長し、スティーブ・ジョブズは「気むずかしい変人」から「稀代の天才」へと評価が一変しました。

日本でも、携帯電話が独自の進化を遂げたガラケー(フィーチャーフォン)から、世界標準のスマホへと移行が急速に進んでいます。以下は、総務省が発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」のデータを基にした、日本市場のスマホおよびガラケーの利用率推移を比較したグラフです。

※注;利用率の合計が100%を越えているのは、2台持ちする人も居るためです。

日本では2012年まで、ガラケーユーザー(69.7%)がスマホユーザー(32.0%)より多かったですが、2013年に両者の利用率は逆転しました。2013年は、日本で最大の顧客数を持つNTTドコモがiPhone販売を開始した年です。ソフトバンクとauに続き、これで3大キャリア全てがiPhoneを導入している事になったので、日本人のスマホ利用率が劇的に増加したのです。2016年はスマホ(71.3%)、ガラケー(35.2%)と、この5年間でシェアは完全にひっくり返った格好です。

twitter、インスタグラム、LINEなど、若者に人気のSNSはスマホでなければ使い勝手が悪いので、ガラケーを選ぶユーザーはほとんどいなくなっています。女子高生などは、iPhone以外を使っていたら馬鹿にされる・・・という口コミもある位に、当然の存在となっています。若い世代はパソコンを所有率が下がっており、ネット検索やYouTube等の動画視聴など、全てをスマホで済ませる人が増えた事が、パソコン市場衰退の原因です。

高齢者はまだスマホ利用者が少数派だが・・・

ちなみに、男性と女性でスマホの利用率に大きな差はありません。一方で年齢別に見ると、20代ではスマホ利用率が100%に近くなっていますが、それと比較して60代のスマホユーザーはまだ31.7%に留まり、依然としてガラケー(66.7%)が主流となっています。

高齢者は、通話とメールぐらいしか利用しない人が多く、高機能なスマホは逆にわかりにくくて使い辛いと感じている事が、スマホへの移行が進まない最大の理由です。しかし近年は、「らくらくスマホ」などと呼ばれる高齢者向けのシンプルなスマホも発売される一方、メーカーがガラケーの生産はほとんど行わなくなっています。さらに近年、MVNO(格安SIM)が普及することで、1万円近く掛かっていたスマホ料金が2千円前後で利用できるようになった為、今後は高齢者のスマホ利用率も高くなっていくと予想されます。

ちなみに、世界の携帯電話普及率は、2016年時点で100%を超え、人口よりも携帯電話の数の方が多くなりました。日本やアメリカなどの先進国では10年ほど前からすでに100%を超えていましたが、近年は新興国での伸びも顕著です。

新興国では固定電話の普及率が10%程度しかなく、インフラが整っていない地域が大半です。固定電話は電話回線を各家庭まで繋ぐ必要があるので、設備投資に莫大なコストと時間が掛かります。一方で携帯電話は、所々に基地局を設置するだけで端末と繋がるので、インフラ整備が格段に安価で早いことが、新興国で固定電話が敷かれない理由です。

スマホとガラケーの利用率推移比較まとめ
・日本では2013年にスマホ利用率がガラケーと逆転した
・20代のスマホ利用率は90%以上だが、60代以上はガラケーが多数派
・2016年に世界全体の携帯電話普及率は100%を超えた

新興国との比較で言うと、むしろ日本の方が遅れている面もあります。中国やインドでは、急速に社会のキャッシュレス化が進んでおり、スマホを介してアリペイなどのプリペイド決済システムを使って買い物する事が、日常的になっています。

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自国通貨の信用が薄かったり、偽札対策や盗難防止など、新興国ならではの現金のセキュリティ問題が、キャッシュレス化を後押ししています。日本ではこれらの問題が少ない事に加え、SUICAのような電子マネーやTポイントカードなど様々なフォーマットが乱立したことで、商店側が全てに対応する事が困難になり、キャッシュレス化は遅れています。しかし今後は、高齢者のスマホ普及率が高まると共に、否応なしにキャッシュレス化も進んでいく事でしょう。

 
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