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ASEAN(東南アジア諸国)の人口推移予測

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近年、中国経済は目覚しい発展を遂げており、それに伴って人件費は高騰しています。ゆえに、中国に代わって人件費が安いASEAN諸国へ工場を移転する企業が増えています。ベトナムやマレーシアなど、東南アジアの多くの国は親日的であり、しかも人口も急激に増加しているので、将来は中国以上に有望なマーケットになる事が見込まれています。

以下は、東南アジアの中でも特に有望な5カ国〜インドネシア・フィリピン・ベトナム・タイ・マレーシアの将来の人口推移予測を表したグラフです。

ASEAN諸国の人口推移予測グラフ

※データ出典;United Nations Population Division (国連人口統計)の中位予測

2015年時点のインドネシアの人口は2億5800万人で、中国、インド、アメリカに次ぐ世界第四位です。今後も人口増加は進み、2050年には3億2100万人になると推測されます。またインドネシアは石炭や天然ガスなど資源も豊富なので、日本の貿易相手としても重要な国です。

フィリピンは人口増加ペースが最も大きい国で、2015年で約1億人だったのが、2050年には1億5000万人以上と、約1.5倍にまで増える見込みです。フィリピンの2015年時点の出生率は2.94で、インドネシア(2.44)をも上回る、東南アジアで最も高い数字となっています。

フィリピンの国民平均年齢は約23歳と非常に若いです。また他の4ヶ国よりも工業化が遅れている分、今後の経済発展の余地が大きいと期待されています。

もう一つフィリピンの特徴として、1億人もの人口にも関わらず、首都=マニラの人口が178万人しかおらず、国土に満遍なく人が住んでいます。タイのバンコクが約830万人、ベトナムのハノイが約760万人である事と比較しても、その異常さが分かります。フィリピンが農業国であり、都市に人口が集中していない事が、経済成長を妨げている要因の一つだとも言われます。

多くが親日国だが、宗教問題や政情不安もある

ベトナムは発展途上国でインドのように人口が増えている〜というイメージを持つ人が多いようですが、実は出生率が「2」を割り込む水準まで低下しており、増加ペースはフィリピンやインドネシアよりも遙かに少ないです。それでもベトナムは2025年頃に1億人を突破し、その後は日本と人口が逆転する見込みです。

マレーシアは一人当たりGDPが1万ドル近くあり、他の4ヶ国より先進国に近いですが、人口は3千万人程度と多くないです。マレーシアは「新興国としては経済的には豊かだが、人口は余り増えない国」であり、韓国と近い状況です。

タイはASEAN諸国で唯一、例外的に人口が減少していく事が予測されています。2015年の人口は6800万人ですが、2050年には6500万人と微減する予想です。タイの2015年の出生率は1.50で、これは日本の1.46とほぼ変わらない低水準です。特に首都バンコクでの出生率はわずか0.8しかないとの事です。

なお上記グラフにはありませんが、東南アジアの親日国として、台湾を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし台湾の人口は約2300万人と上記5ヶ国より少なく、しかも出生率は世界最低(1.12)なので、残念ながら人口増加も望めない状況です。

ASEAN諸国の将来の人口推移予測まとめ
・インドネシアの人口は2050年までに3億人を突破する
・フィリピンは出生率が高く、2050年には現在の約1.5倍に増加する
・タイや台湾は出生率が低く、人口減少が懸念されている

このように、ASEAN〜東南アジアの多くの国は人口が増加し、有望な市場として期待出来るのですが、一方でいくつかの問題点もあります。インドネシアやマレーシアはイスラム教徒が多い国であり、厳しい戒律があるので(ハラール対応など)日本企業が進出するには障壁が高い面があります。また、タイやフィリピンなどは恒常的に政情不安な国なので、リスクも高いです。

それでも親日的な国々ですし、距離的に遠いはずの欧米諸国に後れを取るようでは情けないです。中国頼みの経済の方がよほどリスクは高いのですから、何とか対応していくべきでしょう。

ちなみに、台湾を含めた上記6ヶ国は全て、日本国内の証券会社から株式投資が可能となっています。中国株などと比較して情報は少なく、値動きも荒いですが、日本に居ながらASEAN諸国の将来性に賭ける投資も可能なのです。

 
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