HOME > 医療と健康 > 日本人の視力が年々低下している
近年、日本の医療現場では医師不足や医療費の高騰が問題視されており、マスコミは「医療崩壊だ」と煽動しています。しかし、実は世界的に見ると日本の医療に関する数値は平均の範囲内であり、全く崩壊していない事が分かります。
以下は、主要14カ国の人口1000人当たりの医師数、および医療費支出(1人当たりの金額・対GDP比率・公的医療費支出の割合)を比較したものです。
千人あたり 医師数 |
1人当たり 医療費 |
医療費の 対GDP比率 |
公的保険 の割合 |
|
日本 | 2.3人 | 3703ドル | 10.2% | 83.6% |
アメリカ | 2.5 | 9403 | 17.1 | 48.3 |
イギリス | 2.8 | 3935 | 9.1 | 83.1 |
フランス | 3.2 | 4959 | 11.5 | 78.2 |
ドイツ | 3.9 | 5411 | 11.3 | 77.0 |
イタリア | 3.8 | 3258 | 9.2 | 75.6 |
カナダ | 2.1 | 5292 | 10.4 | 70.9 |
ブラジル | 1.9 | 947 | 8.3 | 46.0 |
ロシア | 4.3 | 893 | 7.1 | 52.2 |
インド | 0.7 | 75 | 4.7 | 30.0 |
中国 | 1.9 | 420 | 5.5 | 55.8 |
韓国 | 2.1 | 2060 | 7.4 | 54.1 |
オーストラリア | 3.3 | 6031 | 9.4 | 67.0 |
キューバ | 6.7 | 817 | 11.1 | 95.6 |
※データ出典;総務省統計局・世界の統計2017
日本の1000人当たりの医師数は2.3人で、先進国としては少ない方ですが、カナダよりはましで、アメリカと比較しても大差ありません。日本では産婦人科や小児科などで医師不足が深刻化していたり、田舎・僻地・離島ほどその傾向が強いのは事実です。しかし医師の絶対数はそこまで不足している訳では無く、診療科や地域によって偏っているだけです。利権を守りたい日本医師会の圧力などで、医師偏在を是正するような政策が取れていない事が元凶です。
そして、日本の1人当たりの医療費支出は3703ドル、対GDP比率は10.2%と、先進国では平均的な数字です。また、日本には国民皆保険制度があるため、公的保険割合が83.6%と高いです。一般的な治療はほぼ全て保険が適用されるので、患者の負担は3割で済みます。貧困層の家庭であっても病院で治療を受けやすいのが、日本の医療制度の優れた点です。救急車の要請が完全無料なのも日本くらいなので「日本の医療は世界最良だ」という専門家もいる位です。
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このように、日本の医師数や医療費支出などのデータは、先進国で比較すると極めて平均的な数字です。他の国と大きくかけ離れた訳では無く、日本は医療崩壊していないと言えます。それが証拠に、日本は平均寿命が世界一の長寿国家となっています。
むしろ、本当に医療崩壊の危機に瀕しているのはアメリカで、1人当たりの医療費支出9403ドルは日本の倍以上、対GDP比17.1%は世界的に見ても突出して多いです。しかも、アメリカの公的保険割合は48.3%と半分にも届いていません。
アメリカは日本と違い、公的保険に加入出来るのは低所得者や高齢者などに限定されています。そのため、アメリカ人は個人で民間の保険契約するのが一般的ですが、その保険料は極めて高額であり、仕方なく無保険状態で生活している人も少なくないのが実情です。
アメリカでは「医者や保険会社が儲けすぎだ!」という批判の口コミが溢れていますが、製薬会社や医療機器メーカーの政治献金・ロビー活動が強力で、医療費抑制が進まないのが現状です。オバマケアも抜本的な改革にはならず、しかもトランプ新大統領がちゃぶ台返しして、全てを無に返す恐れすら出ています。アメリカこそ、真の医療崩壊国家と言えるでしょう。
日本は医療崩壊していない事が分かるデータまとめ
・日本の1000人当たり医師数や医療費支出は先進国では平均的な数字
・日本は診療科や地域ごとの医師数の偏りが問題なので、解決は可能!
・日本よりも、アメリカや中国の医療崩壊の方が遙かに深刻
ちなみに、カリブ海の小国=キューバは、日本ではあまり知られていませんが、実は世界一の医療大国です。キューバは共産主義国家なので、国が医療や教育に力を入れているのです。乳児死亡率4.70%、平均寿命79歳というデータは、先進国と比較しても遜色なく、しかも医療費は無料で、ガンなどの重大疾患でもお金が掛からないです。1000人当たりの医師数は6.7人と日本の約3倍で、ハバナの都心部から過疎の村まで国土全体に医師が配備されているため、手厚い看護が受けられます。世界中からキューバに医師留学する人も多いのです。
一方で中国は、日本を抜いてGDP世界第二位になったとはいえ、医師不足は深刻です。健康保険制度も未熟で、中国のインターネットでは「政府は口減らししたいのでは?」という皮肉の口コミが溢れています。アメリカや中国と比べれば、日本の医療制度は間違いなく優秀なのです。