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インバウンド(訪日観光客)の市場規模と内訳

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以下のグラフは、2016年のインバウンド(訪日外国人観光客)の市場規模、つまり彼らの消費額の内訳を表したものです。2016年のインバウンド市場規模は3兆7476億円で過去最大でした。

※以下、データソースは日本政府観光局の公式統計。

インバウンドの市場規模

インバウンド(訪日観光客)の数は、年々増加しています。2011年に発生した東日本大震災の影響で、一時は外国人旅行客は減少したものの、その後は再び盛り返しています。日本政府観光局の発表によると、外国人旅行客の数は右肩上がりで増加し続けており、2016年は2404万人と過去最高を更新しました。

外国人観光客の推移

2015年のインバウンドの市場規模が3兆4771億円でしたので、2016年は前年比7.8%の増額となります。外国人旅行客の数は、前年比21.8%増ですから、消費の増加がやや鈍化している事がわかります。実際、外国人観光客1人当たりの消費額は、17万6167円⇒15万5896円と11.5%の減少となっています。後述する、中国人観光客の「爆買い」が収束した事が主な原因です。

爆買いが収束しても中国人の消費額が最大!

消費額の内訳を国別に見ると、交通費、買い物代、飲食費、娯楽サービス費、宿泊料金の全ての項目で中国が1位となっています。中国人の消費額は合計で1兆4754億円に上り、全体のおよそ40%を占めています。訪日外国人2400万人のうち、最多なのが中国人(637万人)ですが、一人当たりの金額でもオーストラリアに次いで2番目に多いです。

特に買い物金額はダントツで、外国人旅行客全体で1兆4261億円のところ、中国人だけで7832億円と、50%を超えています。中国人による爆買いは、中国政府の関税強化などで減少していますが、それでもまだ他国と比べて圧倒的に多く、日本経済に貢献してくれています。

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その他にインバウンド消費の多い国は、台湾、韓国、香港などで、全体の7割以上をアジアが占めています。また、インドネシア、フィリピン、マレーシアがそれぞれ前年比30%程度の伸びを記録しており、近年はアジア地域からの観光客が特に増加しています。

インバウンド消費は日本経済の救世主

日本は人口減少社会に突入しており、今後は内需の縮小は避けられない状況です。しかし外国人観光客が増加すれば、人口減少による内需の落ち込みを補えます。

日本では「経済成長の為に移民を増やせ」と言う馬鹿な学者も居ます。しかし移民を増やしても来るのは貧困層ばかりなので、社会保障費の増大や猛烈な治安の悪化で、経済にマイナスになる事は、EU各国の失敗を見ても明らかです。一方で観光客は基本的に富裕層ですし、短期滞在なので社会保障や選挙権等の問題も起きないため、移民を増やすよりも圧倒的に有利な政策です。

政府は東京オリンピックが開催される2020年4千万人、その10年後の2030年に6千万人のインバウンドを目標に掲げています。4千万人になれば、単純計算でインバウンドの市場規模は5兆円以上になりますので、GDPの1%に相当する規模になります。

インバウンド(訪日観光客)の市場規模と内訳まとめ
・2016年のインバウンド市場規模は過去最高の3兆7476億円
・中国人は「爆買い」が終息しても消費額が最大
・日本の経済成長の救世主は、移民ではなくインバウンド!

より多くの外国人旅行客を誘致するには、公共施設だけでなく民間の英語案内の対応強化や、ビザ発行用件の緩和など、国内の受け入れ態勢を整えていく事が不可欠です。加えて、ホテルなど宿泊施設の不足が今以上に深刻化するので、民泊の解禁も必須になるでしょう。但しいずれの施策も、移民を増やす事と比べれば、圧倒的にデメリットが少ないので、ぜひ強化すべきです。

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