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平均年収の業種別(職業別)比較

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第二次安倍政権発足後、日本の景気は政府の統計上は上向いていますが、実感がないという庶民の口コミは多いです。活況な業界を除けば、まだ企業の好業績が労働者の給与に反映されていない、とも言われます。実際にはどうなのでしょうか?

以下の表は東洋経済社が発表した、2016年の日本における主要63業種の平均年収ランキング(40歳)の、トップ15およびワースト15を抜粋して比較したものです。

業種別平均年収ランキング
高年収 低年収
順位 業界 平均年収 順位 業界 平均年収
1位 コンサルティング 1240万円 63位 介護 395万円
2 総合商社 1115 62 百貨店 452
3 放送 866 60 ホームセンター 479
4 海運 808 60 家電量販店 479
5 メガバンク 774 59 ホテル 481
6 投資ファンド 770 58 外食 491
7 総合重機 746 57 ウェディング 494
8 石油 731 56 スーパー 495
9 自動車 721 55 繊維・アパレル 503
10 医薬品 718 54 レジャー・テーマパーク 506
11 プリンタ 701 53 中古車・カー用品 513
12 映画・アニメ 695 52 陸運 518
13 飲料・酒類 688 51 住宅設備 521
14 証券 686 49 人材サービス 523
15 電機 684 49 コンビニ 523

国税庁「民間給与実態統計調査」によると、全勤労者の平均年収は422万円(2016年)とありますが、これはアルバイトやパートも含まれていますし、給料の安い若年層も含まれています。一方で上記のデータは正社員のみで年齢も40歳なので、国税庁の数値よりもかなり高くなります。

1位・コンサルティング(平均年収1240万円)

最も高年収だった業種はコンサルティング(平均年収1240万円)です。昔から「コンサル業界はボッタクリ!」との口コミが根強いですが、高い利益が労働者にも反映されている格好です。特に世界の2大勢力・マッキンゼーとボストンコンサルティングは、まさに外資系企業の典型というべき給与形態として有名です。優秀な社員だと、入社数年で年収3千万円以上など当たり前ですが、常に高い成果(ノルマ)を求められ、ブラック企業クラスの激務を強いられます。

従って賢い社員はコンサル業界に長居せず、短期で稼ぎ切って40歳までにドロップアウト・独立したり、多業種に転職する事が多いようです。マッキンゼーを退社して成功した有名人として、大前研一氏や勝間和代氏、著名ブロガー「ちきりん」こと伊賀泰代氏などが挙げられます。

2位・総合商社(平均年収1115万円)

ランキング2位は1115万円の総合商社です。三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅が、日本の五大商社と呼ばれています。平均年収は高額なものの、それこそアフリカやアマゾンの奥地だろうが、世界への出張や転勤の可能性がある業種です。給料が高くても、転勤が多いため家を買えないとか、単身赴任で家族を顧みれない、などのデメリットがあります。

商社は今も昔も、学生の就職人気ランキングの上位に挙げられますが、このような私生活でのデメリットは熟知しておくべきですね。商社もコンサル業界と同様、一生勤め上げるというより、短期で稼ぎ切って「上がり」を目指す職業だ・・・という口コミも多いです。

3位・テレビ局(平均年収866万円)

3位は放送・テレビ局で866万円です。これだけ年収が高額な理由は、テレビ局は新規参入の障壁が高いことに起因します。日本には放送法という法律があり、総務省の認可を受けて免許を得た会社でなければ、テレビ放送事業は出来ないと定められています。特に地上波は、実質的に新規参入が不可能な状態です。

つまり、テレビ局は競合他社が少なく、競争原理が働かないのでボッタクリ&横並びの体質が骨の髄まで染みきっているのです。番組制作の下っ端(ADなど)は、寝る暇もないぐらいのブラックな労働環境ですが、出世してプロデューサークラスになれば天地がひっくり返ります。

ちなみに、2015年で最も平均年収が高かったテレビ局は大阪の朝日放送(テレビ朝日系列)で、およそ1500万円です。朝日放送が高年収なのは、2015年だけでなく長年続いていますが、業界人の口コミによると、朝日新聞グループの中では『テレビは新聞より下』『負け組の職場』と認識されているそうなのです。朝日新聞は韓国を賛美して日本を蔑む売国紙として有名ですが、社内の差別意識・階級闘争も相当に醜いようです。

5位・メガバンク銀行員(平均年収774万円)

5位はメガバンク(UFJ・みずほ・三井住友)の銀行員です。世間一般では、銀行員は高給取りというイメージがありますが、統計上もその認識は正しいわけです。ただし、銀行で年収が跳ね上がるのは基本的に30代後半以降であり、初任給は20万円以下とかなり安い業界です。若い社員を低賃金で使い捨てにする風習が根強いので、就職を考える際には注意が必要です。

仮に長年勤め上げても、支店長など一部のポストに登り詰めた人を除き、平社員は40歳までに関連会社に出向(左遷)される、悲しい職場なのです。大ヒットドラマ「半沢直樹」で、主人公が死にものぐるいで出向を逃れようと足掻いていたのも、出向とは銀行員にとって『出世の道が閉ざされた墓場』だからです。

年収の少ない業種はブラック労働も多い

逆に、平均年収の少ない業種の典型として、49位のコンビニ(523万円)が挙げられます。コンビニ業界は、本社社員もブラック労働がキツいとの口コミが多いですが、更に厳しい立場なのがフランチャイズ店舗のオーナーです。

売上の3割以上をロイヤリティとして本部に納める必要がある上、売れ残った商品の廃棄代は自腹にされる事が多いです。コンビニは24時間365日常に営業していて、しかも近年は景気回復による人手不足なので、アルバイトの確保がままならず、店長が休みが取れずに何日も働き続けている壮絶な店舗もあるようです。

ランキング52位の陸運もブラック労働の典型です。近年、amazon等の通販サイトや、ヤフオク・メルカリのような個人間売買の利用者が増加した事で、クロネコヤマトや佐川などの配送会社の業務が過酷になり、社会問題化しています。こうした状況を受けて、ヤマトは労働環境の見直しを進めていますが、そもそも現場の対応に相当な無理を強いている業界なので、本当に社員の待遇が改善するのか?疑問視する口コミも根強いです。

56位のスーパー(495万円)、58位の外食(491万円)などは、平均年収の低いブラック業界です。最も極端な例として、筆者の友人が通っていた某大学の就職課では、スーパーや外食は先物取引などと同様に『絶対に就職してはいけない業界!』と学生に警告していたそうです。そこまで言い切る大学側も凄いですが、それだけ薄給&激務で離職率が凄まじいという事です。

多くの人が意外に思うのが、57位のウェディング業界(494万円)、59位のホテル業界(481万円)です。結婚式やホテルは華やかなイメージが強く、お客が使うお金も多いですが、末端の従業員への待遇は決して良い訳ではないのです。しかし両者の明暗はくっきり分かれています。少子化・晩婚化・結婚離れにより、ウェディング業界の未来は暗いですが、ホテル業界はインバウンド(外国人観光客)の増加で活況しており、人手不足と相まって、従業員の給与も上がっていく可能性が高いです。

平均年収の業種別(職業別)比較まとめ
・総合商社は年収が高いが転勤も多い
・テレビ業界はライバルの新規参入がないので安定している
・銀行は40歳以降で年収が増えるが、それまでにリストラに遭う可能性が高い

最後に、平均年収最下位は395万円の介護で、1位のコンサルティングとは3倍以上も差があります。介護職の劣悪な環境は「きつい(重労働)」「汚い(汚物を扱う)」「危険(人命を預かる)」の3Kに加え、近年では「給料が安い」を加えた4Kと揶揄する口コミも広まっています。

日本は今後も高齢化が進む一方なため、介護職の需要自体は高まっていきます。にも関わらず、労働環境がこれだけ酷い状況なのは、極めて大きな問題です。最近はネットの発展により『介護=究極のブラック業界』という事が、多くの若者の常識となっているので、待遇を改善しなければ介護業界の人手不足は永遠に解消しません。確かに国家全体から見れば『サンクコスト』ですが、国民が安心・快適に暮らすためには不可欠な業種なのですから、多額の税金を投入してでも介護業界の待遇は改善していくべきです。

 
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