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国会議員の報酬(歳費)の推移

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日本では、国会議員に対して支払われる給料(報酬)の事を「歳費」と呼びます。国会議員の歳費は法律で一律に定められており、役職が同じならば年齢や当選回数によって金額差はありません。歳費は戦後、年を追う毎に増額されてきました。

以下は国会議員の報酬(歳費)の長期推移です。

国会の議員報酬(月額)の長期推移
歳費 現在の物価に直すと・・・
1960年 13万円 73万円
1965 24万円 100万円
1970 40万円 127万円
1975 68万円 126万円
1980 88万円 118万円
1985 102万円 120万円
1990 118万円 129万円
1995 134万円 137万円
2000 137万円 138万円
2005 132万円 136万円
2015 129万円  129万円

ソース:物価の文化史事典(展望社)

1960年の歳費は13万円で、これは物価を考慮すると現在の73万円に相当します。その後の歳費は段階的に増えていますが、物価の推移を踏まえると1970年代以降は130万円程度で推移しており、実質的にはこの50年間ほとんど金額が増えていないのです。

2015年の歳費は129万円なので、年間ではおよそ1550万円の収入となります。また6月と12月の年2回ボーナスが支給される(合計で635万円)ので、国会議員の基本的な収入は年間2200万円程度になります。

※各議院の議長は217万円、副議長は158万円と、通常の国会議員よりも歳費が多い。

しかし、国会議員の給料はこれだけでなく、様々な副収入や特権があります。その代表例が「文書通信交通滞在費」という、交通費や滞在費の名目で毎月100万円が支給されるという制度です。上記の歳費やボーナスと違って、非課税(領収書や使途の報告が不要)という極めて不透明な収入なのがポイントで、文書通信交通滞在費で住宅ローンを支払った〜などと、別の使途で使う国会議員も絶えないのです。

他の収入としては「立法事務費」があります。これは立法調査研究活動を行うための必要経費の一部という名目で、各会派に所属する議員一人に付き毎月65万円が会派に支給されるという制度です。文書通信交通滞在費と同じく、使途の報告義務はありません。

そして国会議員は、秘書を雇用する給与を3人まで公費で賄えるという制度があり、年間でおよそ2500万円まで支給されます。一部には、実際に秘書として仕事をしない人物の名前だけを借りて雇用し、手当てだけ請求するという悪質な方法を行っている議員もいるのです。

議員報酬を下げろ〜は間違い!真の問題は官僚の天下り!

これら諸手当を合算すると、国会議員の年収は最大で6700万円にもなります。選挙に初当選した1年目の新人議員でも、これだけの報酬がほぼ無条件で得られるのです。

また直接的な収入ではないものの、国会議員ならではの特権もあります。例えば、JR特殊乗車券および国内定期航空券の交付が受けられる事です。国会議員は、新幹線のグリーン車や飛行機に無料で乗れるのです。

これは地方議員に配慮した仕組みであり、国会までの往復の交通費に差が出ないようにするための制度です。とはいえ、JRや航空会社は利用時に公務であるかを確認しないので、実際にはプライベートでタダ乗りしている議員も多いという告発の口コミも聞かれます。前述の交通滞在費も交通費の名目で支給されていましたが、それとは別に与えられている特権なので「重複しているではないか!」と批判の的になっている制度です。

他の特権として、格安で議員宿舎に入居できる事も挙げられます。議員宿舎とは、地方で選出された国会議員が東京で活動しやすいように用意されている物件です。その一つである新赤坂の議員宿舎は、間取りが82平方メートルの3LDKで、共有スペースとして医務室やトレーニングルームなどが完備されている、高級マンションさながらの設備となっています。赤坂で同様の賃貸物件ならば、家賃の相場は50万円前後もしますが、議員宿舎は約10万円で入居できるのです。

国会議員の報酬(歳費)の推移まとめ
・国会議員の月収は130万円前後で推移している
・交通費や秘書手当など、様々な名目の副収入がある
・年収は合計でおよそ6700万円になる

ちなみに、日本の国会議員の歳費2200万円(ボーナス含む)は世界一高いです。2位のアメリカは約1300万円、3位のドイツは約950万円ですから、一見すると「日本の国会議員は給料をもらいすぎだ!」という批判の口コミは多いのも頷けるデータです。

しかし単純に「国会議員の給料を減らせ!」と断じるのは大問題です。というのは、これだけ貰っていても「金が無い」「選挙資金が足りない」と嘆く議員が多いからです。


関連サイト⇒選挙に金が掛かる裏事情

選挙には莫大な金が掛かります。だから多くの議員が、自民党のような大政党に属し、大派閥の親分に媚びへつらうのです。竹下登や小沢一郎のようなクズが権力を持ち続けるのは、彼らが政党の金を牛耳って、若手議員を金の力で従えているからなのです。議員報酬を減らすほど、大政党・大派閥の影響力が強まる弊害を招くのです。

更に重要なのは、マスコミがやたらと「議員報酬を下げろ!」と報じるのは、実は官僚が仕組んだマッチポンプ(ステマ)だという事実です。本来なら、国会議員の歳費などよりも遙かに巨額の無駄金である、官僚の「天下り」を断じるべきです!その矛先をごまかすために、官僚(特に財務官僚)がマスコミを使って、議員報酬をやり玉に挙げさせているのです。

議員報酬を削減したり、国会議員の数を減らしたりする事は、官僚の思うツボなのです。国会議員は選挙で落とせますが、官僚のクビを切る方法はありません。だから我々国民は、国会議員ではなく官僚の悪事の方を監視し、官僚の行動を締め上げていくべきなのです。

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