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台風の上陸数が多い都道府県ランキング

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台風とは、熱帯または亜熱帯低気圧が発達し、中心付近の最大風速が17m/秒以上になったものを指します。日本では、主に8月〜9月頃に掛けて多く飛来します。以下の表は、1951年以降に日本に上陸した台風の数を、都道府県別にランキングしたものです。

都道府県別・台風の上陸数ランキング
順位 県名 回数 順位 県名 回数
1 鹿児島 50 14 熊本 10
2 高知 35 14 沖縄 10
3 北海道 29 17 三重 9
3 和歌山 29 17 広島 9
5 静岡 28 17 愛媛 9
6 長崎 21 20 新潟 7
7 千葉 20 21 石川 6
8 山口 17 22 青森 5
9 愛知 16 22 大阪 5
10 兵庫 15 22 徳島 5
11 神奈川 13 25 山形 2
12 岡山 11 25 福岡 2
12 宮崎 11 27 福井 1
14 秋田 10 27 佐賀 1

※定義;気象庁では「上陸」を、台風の中心が本土(北海道・本州・四国・九州)の海岸に達した場合を指します。よってこのランキングは、台風が一番最初に海岸線に達した都道府県を示します。

上記のランキングは、あくまでも最初に海岸線に接した都道府県なので、東北や日本海側などの地域がほとんどありません。実際には、上陸後の台風は日本列島を縦断・横断するため、どの都道府県でも台風被害の確率はあり、日本には安全な地域など存在しないです。

例えばネットでは「大阪は台風が絶対逸れる!」なんて口コミも蔓延していますが、過去には室戸台風や第2室戸台風のように、極めて大きな被害をもたらした巨大台風も通っています。大阪府は面積が小さいために通過する確率が物理的に低いうえ、たまたま近年に直撃した台風が少なかっただけです。

また、東京都はランキングに載っていませんが、言うまでもなく東京を台風が通らない訳ではありません。東京を通過する台風は、地理的に静岡や神奈川および千葉に上陸後に通ることになるので、結果的に東京の「上陸数」は0回となるだけです。

沖縄県は台風被害が多いのに、定義上は上陸数「0」

また上記の通り、上陸の定義は台風の中心が本土(北海道・本州・四国・九州)のいずれかに到達した場合を言い、本土以外の島を通る際は「通過」と定義されています。上記表で沖縄は10回となっていますが、これは上陸ではなく「通過」の回数です。

10回という数字は随分少なく感じますが、これは沖縄本島に台風の中心が通った場合のカウント数であり、沖縄県に属する離島を通過した際はカウントされていないためです。結果として、沖縄は日本で最も台風被害に見舞われやすい地域にもかかわらず「台風の通過は10回、上陸に至っては0回」というおかしな表記になるのです。

台風の上陸数ランキング1位は、鹿児島県の50回です。台風は基本的に南から北上して来るため、本土で最も南にある鹿児島の上陸回数が多くなるのです。ランキング2位の高知県(35回)もまた、本土の中では南部に位置します。また高知県は東西に海岸線が長い地形のため、台風が鹿児島を逸れた場合の上陸地点になるケースが多いのです。

ランキング3位は、29回の北海道です。日本で最も北に位置する北海道は、最初に台風が上陸するケースは稀ですが、台風が本州を抜けた後に北海道へ上陸した場合を「再上陸」としてカウントしているため、数が多くなっているのです。

台風の上陸数が多い都道府県ランキングまとめ
・南に位置する鹿児島県や高知県が台風上陸数が多い
・上陸数に差はあるが、どの都道府県にも台風が通っている
・よって大阪府は台風が必ず逸れるという口コミは、都市伝説に過ぎない

ちなみに、台風自体に移動する力はありません。台風は地球の自転の影響に加えて、周囲の貿易風や偏西風、そして高気圧に押される事で移動するのです。

実は台風は世界全体で1年中発生しているのですが、日本に上陸するのは主に夏〜秋の時期だけです。冬〜春に掛けての日本は、太平洋高気圧に覆われているので、台風の進路が妨げられ、上陸してくるケースは少ないのです。しかし、8月頃には太平洋高気圧が弱まるため、台風が日本に上陸する事が増えるのです。

 
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