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世界のスポーツイベント高額賞金ランキング

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野球やサッカーをはじめ、世界では様々なスポーツイベントが開催されています。中でも、サッカーのワールドカップやテニスのATPファイナルズなど、世界一を決定する大会への注目度は高く、賞金も高額に設定されている事が多いです。

以下の表は、そんな世界の主要なスポーツイベントの賞金ランキング一覧です。データは2017年までに行われた大会の最高額で、賞金額は日本円に換算しています。

世界のスポーツイベント賞金ランキング
大会 競技 開催国 賞金総額 優勝賞金
FIFAワールドカップ(2014) サッカー ブラジル 650億円 39億円
UEFAチャンピオンズリーグ サッカー 欧州各国 1600億円 19億円
ウィンブルドン テニス イギリス 46億3千万円 3億2千万円
ATPファイナルズ テニス イギリス 9億770万円 2億9千万円
マスターズ ゴルフ アメリカ 12億4300万円 2億2千万円
ワールドシリーズ 野球 アメリカ 入場料による 入場料から分配
スーパーボウル アメフト アメリカ 非公表 非公表
メイウェザーVSパッキャオ ボクシング アメリカ 360億円 216億円
The International 2017 dota2(eスポーツ) アメリカ 27億円 12億円

世界で最も観戦されているスポーツイベントであるサッカーワールドカップ。2014年のブラジル大会では、賞金総額が5億7600万ドル(約650億円)、優勝賞金は3500万ドル(約39億円)という莫大な金額でした。賞金額は大会毎に増額される傾向があり、2018年のロシア大会では優勝賞金が3800万ドル(約43億円)になる予定です。

そんなワールドカップを抑えてランキング一位なのは、サッカーのUEFAチャンピオンズリーグ(欧州クラブ選手権)の賞金総額12億5700万ユーロ(約1600億円)です。優勝賞金1500万ユーロ(19億円)はワールドカップよりも少ないですが、これはあくまでも決勝戦で勝利した場合の金額です。実際には、グループステージやトーナメントを勝つ毎に賞金が加算される仕組みなので、優勝チームは累計でおよそ5000万ユーロ(62億円)を獲得できます。

4年に1度しか開催されず、国の威信を掛けて戦うワールドカップよりも、毎年行われてしかも世界中から選手を「お金」でかき集めたクラブチームの戦いの方が、賞金が多いのです。

実はサッカーでは、たまに集まるだけのナショナルチームより、国籍バラバラでも常日頃から練習を共にしているクラブチームの方が、プレーのレベルが高いです。実際、ほとんどの専門家が「試合のレベルはチャンピオンズリーグの方が高い」と評しており、サッカーファンの間でも「ブラジル代表よりもレアル・マドリードの方が強い」という口コミが支配的です。

メイウェザーVSパッキャオは興行として大成功

ボクシングの賞金は、対戦カードによって大きく変わります。ボクシングのタイトルマッチ戦の放送はPPV(ペイ・パー・ビュー)方式になっている場合が多いです。PPVとは、視聴者が番組毎に料金を支払ってTVを見る方式で、その視聴料の一部が選手への賞金に上乗せされるという仕組みです。要は、有料の視聴者が増えるほど、ボクサーへのファイトマネーも増える訳です。


※メイウェザーVSパッキャオ プロモーションビデオ。

歴代のボクシングのタイトルマッチで最も高額な賞金だったのは、2015年5月2日に行われた「フロイド・メイウェザー・ジュニア」と「マニー・パッキャオ」の一戦です。視聴料はおよそ100ドルと高額に設定されていたものの、440万件もの視聴契約があった事で、賞金総額は3億ドル(360億円)にまで膨れ上がったのです。この一戦は、テニスやゴルフなど他のスポーツイベントを抑え、スポーツの高額賞金ランキング3位(当サイト調べ)、興行として大成功を収めました。

なお、ボクシングはファイトマネー方式が採用されているので、基本的に勝ち負けで得られる金額は変わらないです。この試合でのファイトマネーの配分は、メイウェザーが60%・パッキャオが40%と決められていたため、メイウェザーはわずか1試合で216億円もの大金を手に入れる事になったのです。

あらゆるスポーツイベントで賞金が増えている

アメフト(NFL)の決勝戦であるスーパーボウルは、全米でのテレビ視聴率がおよそ50%に達するお化けコンテンツです。アメフトは米国以外では人気は全く無いローカルスポーツですが、特殊なテレビ放映権料の仕組みなどを使って、莫大な収益を生んでいます。

野球(MLB)やバスケットボール(NBA)よりも遙かに試合数が少ないにもかかわらず、アメフトの人気は米4大スポーツの中でも1番だと言われています。ただしスーパーボウルの賞金額は公開されておらず、詳細は不明です。

ゴルフの4大大会の一つであるマスターズは、大会前には賞金総額は決まっておらず、開催3日目までの入場料収入などから算出される仕組みになっています。2017年のマスターズでは、総額1100万ドル(12億4300万円)、優勝賞金は過去最高となる198万ドル(2億2千万円)でした。一般的なゴルフの大会では予選通過者しか賞金を獲得できませんが、マスターズは予選落ちしたプロ選手にも賞金が出ます(100万円程度)が、完全招待制のため運営者に実績を認められた選手しか参加できないクローズドな試合です。

一方でゴルフでもう一つのビッグイベント=全英オープンゴルフ(イギリス)は、2017年の賞金総額1025万ドル(約11億4800万円)、優勝賞金を185万ドル(約2億700万円)でした。全英オープンはその名の通り開かれた大会で、予選大会から勝ち上がればどんな選手でも参加できるので、マスターズとは正反対の志向です。

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またテニスのウインブルドンなどの4大大会や、野球(MLB)のワールドシリーズなど、あらゆるスポーツイベントの賞金が、近年は急増しています。視聴者がグローバル化し、世界中に放映権料が売りさばけるようになったこと、それに伴い得られる広告費(スポンサー料金)も高額化している事が理由です。

世界のスポーツイベント賞金ランキングまとめ
・サッカーの欧州チャンピオンズリーグが最高額
・ボクシングのファイトマネーは百億円を超えたケースもある
・近年はあらゆるスポーツで賞金が急増している

最後に余談ですが、近年では「eスポーツ」も世界的な広まりを見せています。eスポーツはテレビゲームをスポーツとして捉えた競技の事で、日本ではまだ認知度は低いですが、アメリカ・中国・韓国などでは賞金総額が1億円以上の大会がいくつも開催されています。

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そんなeスポーツの中で最も賞金額が多いのが、アメリカのValve Corporation社が開発した「dota2」というゲームの大会です。

dota2の世界大会「The International」では、大会期間のみ販売されるゲーム内アイテムを一般ユーザーが購入する事で、その金額の一部が大会賞金に上乗せされる仕組みが導入されています。このシステムによって、大会の賞金額は年々増加しており、2017年には2466万ドル(約27億円)にまで膨らみ、実際のスポーツイベントに引けをとらないレベルになっています。

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