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アメリカの将来の人口推移予測

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近年、日本・イギリス・ドイツといった先進国の出生率は、フランス以外は全て「2」を割り込んでおり、少子化による人口減少が進んでいます(⇒フランスの出生率が回復した理由)。

そしてアメリカも先進国の例外に漏れず出生率は2を割っていますが、実は人口は増加しています。下記グラフは国連の人口予想(中位予測)による、アメリカの将来の人口推移です。

※データ出典;United Nations Population Division (国連人口統計)の中位予測

アメリカの将来の人口推移グラフ

2015年のアメリカの人口は3億1900万人で、その後は5年毎に1000万人程度の人口増加が見込まれており、2050年台に4億人を越えると予測されています。

統計学的には、人口維持には2.07以上の出生率が必要となりますが、2015年時点のアメリカの出生率は1.84しかないため、本来ならば人口は減少していくはずです。少ない出生率に反してアメリカの人口が増加している理由は、多くの移民を受け入れている事です。特に中南米からのヒスパニック系移民が多く、数十年後には白人の数を上回るとの予測もあります。

アメリカは元々移民の国であり、来る物拒まず、世界中から多くの人が集まった事で、世界最強の国家を築いてきたという歴史があります。21世紀も、少子化=人口減少に悩む他の先進国を尻目に、移民の力によって最強国家を維持し続けると予測されるのです。

トランプが反対しても、移民流入の流れは変わらない

アメリカの第45代大統領に就任したドナルド・トランプ氏は、移民を受け入れる事に反対の姿勢を示しています。特に、ヒスパニック系不法移民の流入を防ぐ目的として、メキシコとの国境に壁を建設するという公約は、物議を醸しました。

しかし、トランプ大統領一人が強引な政策を打ち出しても、アメリカは独裁国家ではなく民主主義国家です。トランプの所属する共和党議員を含め、大多数は彼の強引な政策に反対しているため、議会で承認される可能性は低いです。つまりトランプがどれだけ暴論をぶち上げても、アメリカの移民が増えて人口が増加していく〜という流れに大きな変化はないと推測されます。

それが証拠に、上記国連の予想値は「Medium variant(中位予測)」です。最も控えめな「Low variant(低位予測)」の場合でも、2050年にはアメリカの人口は3億5000万人以上と予測されており、今後人口増加が進むのは確実だと考えられるのです。

2017年現在、アメリカには1000万人以上の不法移民が滞在しており、治安の悪化や医療難民の増加などの問題が起き、トランプのような差別主義者台頭の原因となっています。こうした問題を解決して、排他主義者を黙らせていく事が、アメリカの課題と言えるでしょう。

アメリカの将来の人口推移予測まとめ
・アメリカの出生率は減少しているが、人口は増加している
・中南米からのヒスパニック系移民の流入が多い事が理由
・トランプ大統領は移民に反対するが、増加の流れは変わらない

日本では少子高齢化が社会問題化しており、アメリカのように移民を増やして人口維持すべきという意見も聞かれます。しかしアメリカと違い、日本は(ほぼ)単一の民族として発展してきた歴史があります。日本は独自の言語や風習があり、また宗教観も希薄で、アメリカのように多様性を受け入れる文化とは大きく異なります。そんな中に突然外国人が増えると、大きな軋轢・差別が生まれる可能性が高いです。

そもそも日本が移民を受け入れれば、殺到してくるのは朝鮮人と中国人、しかも貧困層だけなので、治安の劣悪化を生む事は明白です。実は、日本で移民賛成論の出所は経団連(とその御用マスコミ)で、彼らは労働力を安く買い叩きたいだけで、社会秩序の崩壊は無視しています。移民の受け入れなどという愚策をのさばらせない、正しい認識を国民が持っておく事が重要です。

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