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日本において、電車は通勤・通学のメインな移動手段ですが、海外ではそうではありません。日本の鉄道会社の運行管理は極めて正確で、大きな事故やトラブルが発生しない限り、時間が遅れる事はほぼ無いです。
この事が、日本を世界一の鉄道大国になっている理由です。その証拠に、世界の鉄道駅で利用者の多さランキング表を作ると、上位は日本の駅ばかりとなります。
世界の乗降客数が多い駅ランキング | |||
順位 | 駅名 | 国名 | 客数 |
1 | 新宿駅 | 日本 | 350万人 |
2 | 渋谷 | 日本 | 310万 |
3 | 池袋 | 日本 | 253万 |
4 | 大阪(梅田) | 日本 | 229万 |
5 | 横浜 | 日本 | 216万 |
6 | 北千住 | 日本 | 148万 |
7 | 東京 | 日本 | 115万 |
8 | 名古屋 | 日本 | 114万 |
9 | ハオラ | インド | 100万 |
10 | 品川 | 日本 | 97万 |
11 | パリ北駅 | フランス | 92万 |
12 | 高田馬場 | 日本 | 88万 |
13 | 難波 | 日本 | 88万 |
14 | 新橋 | 日本 | 85万 |
15 | 秋葉原 | 日本 | 70万 |
16 | 天王寺 | 日本 | 70万 |
17 | 三ノ宮 | 日本 | 66万 |
18 | ターネー | インド | 65万 |
19 | 大宮 | 日本 | 65万 |
20 | 京都 | 日本 | 65万 |
以下、ランク外の主要駅 | |||
26 | ソウル | 韓国 | 63万人 |
33 | 台北 | 台湾 | 53万 |
43 | 上海 | 中国・上海 | 48万 |
51 | ハンブルク中央 | ドイツ | 45万 |
70 | 博多 | 日本 | 38万 |
78 | 新大阪 | 日本 | 36万 |
80 | チューリッヒ中央駅 | スイス | 36万人 |
ソース:世界の乗降客数ランキング
各駅の乗降客数は、隣接する乗り継ぎ駅も含めた利用者の総数となります。例えば大阪駅は、阪急や阪神の梅田駅、地下鉄各線の梅田駅も含めた数値です。
ご覧のように世界の駅の乗降客数ランキングは、TOP20のうち17駅が日本が占めています。1位は350万人の新宿で、世界一利用者の多い駅としてギネス登録もされました。それに次ぐ2位が310万人の渋谷駅、3位が253万人の池袋駅で、これら上位3つは全て東京(山手線が隣接する駅)で占めています。中国やインドの人口は日本の10倍以上ですが、乗降客数ランキングでは日本が圧倒しているのです。
日本の駅の乗降客数が多い理由は、前述の通り鉄道のインフラが整っており、通勤や通学で利用される事が多いからです。日本では、東京や大阪など都市部に人口が密集している事から、目的地付近まで鉄道網が整備されている場合が多いです。そのうえ、日本の鉄道技術は世界トップであり、過密ダイヤでありながらも、遅延や事故などのトラブルが極めて少ないです。
このように鉄道の利便性が優れているため、多くの人が通勤や通学に利用しているのです。但し東京では、朝の通勤ラッシュ時には酷い満員電車になるという、深刻な問題があります。一方で道路も大渋滞しており、要するに東京に人口が集中しすぎているのです。
その証拠に、海外は日本と比較して都市部に集中している国は少ないです。例えばフランスの人口は6600万人ですが、最大の都市=パリの人口は約220万人、つまり割合で言えば3%程度です。それに対し、日本の人口は1億2700万人、その内東京が約1380万人なので、全人口の10%以上が集まっているのです。
主要国の人口集中度合いの比較 | |||
国名 | 国の人口 | 中心都市の人口 | 対人口比 |
日本 | 1億2700万人 | 東京:1380万人 | 10.8% |
アメリカ | 3億2000万人 | ニューヨーク市:800万人 | 2.5% |
フランス | 6600万人 | パリ:220万人 | 3.3% |
ドイツ | 8200万人 | ベルリン:360万人 | 4.3% |
このように海外では、日本ほど大都市に人口が一極集中していない(人口密度が低い)ため、地下鉄や環状線などの鉄道網が整備されておらず、通勤や通学は車や自転車が多いです。鉄道は、都市間の遠距離移動で使われる交通手段であり、日常使いされる存在ではないのです。
ところで中国やインドなどの新興国でも、移動に電車を利用する人が激増しています。特にインドの混雑振りは日本以上で、車内だけでなく屋根の上に乗る人(トレインサーフィン)もいるという状況で、乗車率300%以上というケースもあるようです。日本の山手線ですら、ラッシュ時の乗車率は200%程度なので、中国やインドの状況が如何に酷いかが分かります。
ただし、中国やインドの統計データは信憑性に欠ける傾向があるので、上記ランキングの数字が「正確では無い」と主張する口コミもあります。
世界の乗降客数が多い駅ランキングまとめ
・乗降客数が多い駅の上位は日本が大半を占める
・日本は鉄道インフラが整っており、通勤や通学の利用者が多い
・欧米が少ないのは車社会な事と、日本ほど都市に人口が集中しないため
ちなみに、上記ランキングの6位が北千住であることには、関東圏以外の人には違和感を感じるでしょう。こんな何もない無名の地の客数が東京駅より多いなんて、信じられないですよね。
確か居北千住は東京都内にあるものの、新宿や渋谷のような繁華街・オフィス街ではないので、目的地としての利用者はほとんど居ません。にも関わらず乗降客数が多いのは、各地へ乗り換えするためのターミナル駅だからです。北千住駅は、JRや東京メトロなど4社5路線が乗り入れており、北関東から東京都内、あるいは都内から成田空港へ、と多くの客が各線の乗り換えで利用するのです。