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世界の国の人口密度ランキング

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日本は人口が多いだけでなく、かなり密集している=人口密度が高い国だという事は、多くの人が認識しているでしょう。しかし、世界の国々で人口密度ランキングを出すと、実は日本は韓国よりも少なく、トップ10になど全く入らないのです!

世界の国の人口密度ランキング(2018年)
順位 国名 人口 面積 人口密度
1位 モナコ 3.8万人 2km² 1万9千人/km²
2 シンガポール 561万人 697 8048
3 バチカン 0.1万人 0.44 2272
4 バーレーン 145万人 760 1907
5 マルタ 46万人 316 1455
6 モルディブ 36万人 298 1208
7 バングラデシュ 1億6319万人 14万8460 1099
8 台湾 2357万人 3万5980 655
9 バルバドス 28万人 430 651
10位 モーリシャス 127万人 2040 622
圏外  日本 1億2675万人 37万7915 335人/km²
圏外 アメリカ 3億2589万人 983万3517 33
圏外 イギリス 6604万人 24万3610 271
圏外 フランス 6480万人 55万1500 117
圏外 ドイツ 8266万人 35万7022 231
圏外 中国 13億9008万人 959万6960 144
圏外 韓国 5145万人 9万9720 515

世界の人口密度ランキング1位の国は、フランス南部・地中海沿岸に位置するモナコという小国です。人口は約3万8千人、面積はわずか2平方kmしかありません。F1レースで最も有名なモナコグランプリの開催地として知られますが、観光以外に特にこれといった産業は存在しません。

モナコが独立国家として成り立っているのは、タックスヘイブン(税金がほぼ無い国)だからです。モナコでは所得税や不動産税などが一切掛からないため、税金を減らしたい富裕層が世界中から集まって来るのです。サッカー元日本代表の中田英寿、ウォーキングビジネスで巨万の富を得たデューク更家など、モナコに住居を構える日本人も少なくありません。

金持ちが沢山居れば、税金が無くとも彼らの消費で経済は回るので、十分に国が潤うのです。実はモナコの一人当たりGDPを算出すると、およそ16万米ドル(日本の約5倍!)で世界一になりますが、あまりに特殊な事例なので、世界銀行やIMFが一人当たりGDPランキングを作る際には、モナコは除外されています。

ランキング2位のシンガポールは、マレー半島の先端に位置する小国です。シンガポールは多くの移民(特に中国・華僑)が来る事で、人口が増加してきた国です。1988年の人口は約280万人でしたが、2018年にはおよそ560万人と、30年で2倍に増えていますが、それでも兵庫県と同じ程度の人口に過ぎません。シンガポールは国土が狭いため、周辺の海を埋め立てる事で面積を広げていますが、それ以上に人口が増加しているため、人口密度は年々高くなっています。

人口密度ランキング3位のバチカンは、イタリア・ローマの内部に位置する独立国家で、人口・面積ともに世界最小の国です。0.44km²という面積は、東京ディズニーランド(0.52km²)よりも小さく、人口は僅か1000人程度という有様です。バチカンはローマ教皇庁によって統治される宗教国家で、カトリック教会の総本山でもあります。国全体が世界遺産に登録されており、毎年世界中から多くの観光客が訪れるので、観光収入と寄付だけで成り立っている国家です。

トップ10で唯一、人口が1億人を超えるバングラディシュ

このように、人口密度ランキングの上位は小規模な国がほとんどですが、7位のバングラディシュだけは1億6千万人もの人口を抱えています。1980年時点での人口は約8000万人でしたので、40年間で2倍に激増しているのです。

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バングラディシュの国土は山や砂漠が少なく、またガンジス川やブラマプトラ川などの水資源も豊富なため、農業に適した地域です。そのため十分な食料の確保が可能になり、人口も大きく増えた・・・とされています。

ただしバングラディシュは、一人当たりGDPが1000ドル程度と、アフリカを除けば世界で最も貧しい国の一つです。そのためバングラディシュの鉄道は、日本の山手線の通勤ラッシュ以上の混雑振りで、車内はおろか屋根の上までが満席という酷い状況です。急激な人口増加に、鉄道インフラが全く追いついていないのです。

世界の国の人口密度ランキングまとめ
・1位のモナコはタックスヘイブンで、一人当たりGDPも世界最高
・ランキング上位の国は大半が国土の小さな国家
・唯一の例外はバングラディシュで、人口増加率がすさまじい

これらの国と比較すると、日本の人口密度はあまり高くありません。アメリカやヨーロッパの先進国よりは高いですが、ランキング上位の国と比べれば「一ケタ小さい」のです。

ただし東京23区に限定すると、人口密度は1万5千人/km²で、荒川区や中野区は2万人/km²以上になります。ランキング1位のモナコの人口密度は、荒川区や中野区とほぼ同じな訳です。また東京都内でも、平日昼間のオフィス街や休日の新宿・渋谷などの人口密度を出せば、モナコなど比較にならないほど高くなります。

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